食品表示基準が一部改正されました(栄養機能食品関連)

By | 2026年10月5日

 2026年10月1日、食品表示基準の一部改正が公布され、同日に施行されました。主に栄養機能食品に関する改正ですが、通知等もあわせて改正されていますので、概要を以下に整理してみたいと思います。

食品表示基準の改正概要

 主な改正対象は、「別表第十一」に定める栄養機能食品の基準のうち、以下の項目です。

  • 栄養成分の「下限値」「上限値」
  • 「栄養成分の機能」の文言
  • 「摂取をする上での注意事項」

 下限値または上限値に改正があった栄養成分は、亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、パントテン酸、ビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンEです。下限値が大幅に上がったもの(例:ビタミンD 1.65μg→2.70μg)や、上限値が大幅に下がったもの(例:銅 6.0mg→4.6mg)もありますので、確認が必要です。

 栄養成分の機能の文言は、一部を除き文末表現が「栄養素のひとつです。」に変更されたほか、削除(例:「多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助ける」(銅))や追加(例:「鉄の吸収を助ける」(ビタミンC))または変更(例:「抗酸化作用により細胞を保護するのを助ける」(ビタミンE))がされています。摂取をする上での注意事項は、マグネシウムとビタミンAに栄養成分名の明記が必要となります。詳細は「新旧対照条文」を参照してください。

通知「食品表示基準について」「食品表示基準Q&A」の主な改正点

 「食品表示基準について」には、一つの食品で二つ以上の栄養成分について栄養成分の機能や摂取をする上での注意事項を表示する場合や、一つの栄養成分に二つ以上の栄養成分の機能があり、かつ文末表現が同一の場合のまとめ表示の例が追加されました。

 例えば一つの食品で二つ以上の栄養成分について栄養成分の機能を表示する場合は、「パントテン酸、ビタミンB1及びビタミンB2は、エネルギーを作るのを助ける栄養素のひとつです。ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素のひとつです。」のようにまとめて表示できます。詳細は「新旧対照表」を参照してください。

 また「食品表示基準Q&A」には栄養機能食品に関する改正はなく、その他の表示事項に関するいくつかの変更がありました。例えば「特色のある原材料」に該当するとされる「⑦ 銘柄名、ブランド名、商品名」の範囲に、「地理的表示(GI)として名称が登録された産品」が追加されています。詳細は「新旧対照表」を参照してください。

 その他、「食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン」も第6版へと改正されています。栄養機能食品基準の改正が反映されており、まとめ表示の例も追加されました。また表示見本のイラストが、タブレット(カルシウム)からシリアルバー(ビタミンE)に変更されています。

経過措置期間とガイドラインについて

 経過措置期間は、令和12年(2030年)3月31日までです。食品表示基準は、半年前の2026年4月にも大きな改正があり、アレルギー表示の改正は令和10年(2028年)3月31日まで、個別品目ごとの表示ルールの改正は令和12年(2030年)3月31日までの経過措置期間となっています(過去記事参照)。改正履歴と経過措置期間は「これまでの食品表示基準の改正概要について」(消費者庁)に整理されていますので、あらためての確認をされるとよいと思います。



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関連サービス

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川合 裕之

代表取締役 : 株式会社ラベルバンク
食品表示検査業をしています。国内と海外向けに、食品表示検査と原材料調査サービスを提供している経験をもとに、食品表示実務に関する講演をしています。

■職歴・経歴
1974年 岡山県生まれ
2003年に食品安全研究所(現株式会社ラベルバンク)を設立。
「分かりやすい食品表示」をテーマとし、「食品表示検査・原材料調査」などの品質情報管理サービスを国内から海外まで提供しています。また、定期的に講演活動も行っています。

■主な著作物・寄稿ほか
【共著】

【寄稿】
  • 2025年 4月1日 『Wellness Daily News』(株式会社ウェルネスニュースグループ)「食品表示基準の一部改正、課題征服へ 【解説】どこがどう変わったのか?今後の対策は?」
  • 2024年 第65巻 第4号 『食品衛生学雑誌』(公益社団法人日本食品衛生学会)「海外輸出向け食品における各国基準(添加物、栄養成分表示)の調査と実務上の課題」
  • 2021年10月『Wellness Monthly Report』(株式会社ウェルネスニュースグループ)40号「食品表示関連規則の改正状況 今後の『食品表示』実務上のポイント」

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■最近の講演・セミナー実績
  • 2026年3月4日 食品表示基準改正の最新情報等
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