ラベルレスペットボトルのリサイクルマーク表示に関する改正について

By | 2026年9月3日

 2026年7月30日、「ポリエチレンテレフタレート製の容器であって、飲料又は特定調味料が充塡されたものの表示の標準となるべき事項を定める省令の一部を改正する省令」が公布・施行されました。本改正は、ラベルレスペットボトルの対象拡大を目的としており、PETマークを省略できる要件(刻印を除く)が追加されました。本改正に至った背景と、改正内容についてまとめます。

背景(1)

 「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」で再商品化義務が定められている特定容器包装のうち、一部の容器包装にはリサイクルが円滑に行われるよう、消費者が容易に分別排出(リサイクル行動)できるようにすることを目的として、定められたマークにより識別表示を施すことが義務化されています。飲料、酒類、特定調味料用のPET(ポリエチレンテレフタレート)製容器(150ml未満を除く)(以下「ペットボトル」)についても、1993年からPETマークの表示が義務付けられており、以下➀、②の両方の方法で表示する必要があるとされています。これは、➀は自治体・処理事業者向け、②は消費者向けと表示目的が異なっているためです。

➀容器の底部又は側部への1箇所以上の刻印
②容器の側部への1箇所以上の印刷、又はラベルを貼ることによる表示

背景(2)

 今般、資源循環の加速という社会的要請が高まっている中で、一層の効果的なリデュース等を推進するため、ペットボトルについてはラベルレス化の拡大が図られています。ラベルレス化の促進のため、食品表示法では、表示項目が少ない特定の商品(主に「水」等)において、表示項目をペットボトルの「ふた」にすべて表記することを可能としました。こうした他法令の状況に加えて、最近のアンケート結果(➀のみで消費者がこれまでと同様のリサイクル行動がとれるとの結果)、業界要望も踏まえて、今回の改正に至りました。

消費者庁から、ラベルレス商品にあっては文字サイズを従来より小さくすることが可能との見解が出されたことにより、ふたにすべて表記することができるようになりました。

今回の改正内容

 2020年4月から、「箱売り」の場合に限り、外箱にPETマークを表示することで、個々のペットボトルへの②の表示の省略(ラベルレス)が認められました。

(出典:経済産業省「令和2年4月1日から『資源有効利用促進法』の省令一部改正に伴い『識別表示』のルールが変わります。」(変更点2))

 今回の改正ではさらに、バラ売りのペットボトルについても、ボトル側面に他法令上の表示を付さない場合に限り、②の表示の省略が認められることになりました。

今後について

 今回の改正の対象となるペットボトルは、バーコード(JANコード)による販売管理が不要(ラベル貼付が不要)な自動販売機で販売されるものが主になると想定されます。今後も、特にプラスチック製品については、資源循環促進のための施策が行われる可能性が高いと考えられますので、関連法規の改正動向に注視されることをおすすめします。



メールマガジン配信登録

こちらのブログに毎月投稿している食品表示に関するニュースやセミナー情報を、ご登録されたメールアドレス宛に送付させていただきます。

関連サービス

【国産食品(国内流通)】食品表示調査:配合表、製品規格書等をもとに、原材料名や栄養成分等の食品表示案との適合性を検証します。各方面からの原材料詳細や表示内容の確認などの対応業務をサポートします。新商品や改版の確認業務、膨大な規格書情報の確認業務にご利用いただいております。

【輸入食品】原材料調査&食品表示調査:配合表、原材料規格書をもとに、原材料及び添加物の使用基準との適合性を検証します。また配合表、製品規格書等をもとに、原材料名や栄養成分等の食品表示案との適合性を検証します。様々な国から輸入される場合の確認業務効率化などにご利用いただいております。

The following two tabs change content below.

大柴 はる奈

食品製造の品質管理に在籍した経験を活かし、主に海外から国内に輸入される原材料や添加物の調査業務のほか、食品規格、添加物、食品表示に関するコンサルティング業務に従事しています。
趣味は鉱物収集。