
昨年も食品表示制度に関する様々な改正がありましたが、今年も予定されているものもありますので、国内の状況についてあらためて整理してみたいと思います。
ここ数年の主な改正について
昨年(2025年)3月には、「栄養強化目的で使用した食品添加物に係る表示免除規定の削除」、「栄養素等表示基準値の改正」、「個別品目ごとの表示ルールの見直し」(全42品目中の20品目)と、3つの大きな改正がありました。このうち「個別品目ごとの表示ルールの見直し」については、2025年に残り22品目の見直しとあわせて、旧食品衛生法に由来する個別品目ごとの表示ルール(別表第19関係)の見直しについても検討がなされており、2026年に改正が予定されています。
さらに「日本版包装前面栄養表示ガイドライン」と「カシューナッツ」の(アレルゲン)義務表示化についても2025年に検討がなされており、2026年に公表および改正があるものと思われます。特にアレルゲン表示については2023年、2024年にも改正があり、混乱をしないよう注意する必要があります。以下に、ここ数年の主な改正をまとめてみました。
| 2023年3月 | アレルゲン表示の改正(くるみの義務品目移行) 遺伝子組換え表示の改正(なたねの追加、なたねの形質(EPA、DHA産生)の追加) |
|---|---|
| 2024年3月 | アレルゲン表示の改正(推奨品目にマカダミアナッツ追加、まつたけ削除) |
| 2024年8月 | 機能性表示食品の改正(定義、要件、表示事項、表示の方法、表示の方式) |
| 2025年4月 | 栄養強化目的で使用した食品添加物に係る表示免除規定の削除 栄養素等表示基準値の改正 個別品目ごとの表示ルールの見直し(みそ等の20品目) |
| 2025年10月 | 機能性表示食品の改正(表示禁止事項(強調表示要件の一部緩和)) |
| 2026年4月 | 個別品目ごとの表示ルールの見直し(調理冷凍食品)※ |
| 2026年予定 | 個別品目ごとの表示ルールの見直し(しょうゆ等の22品目) 個別品目ごとの表示ルールの見直し(旧食品衛生法に由来するもの) アレルゲン表示の改正(カシューナッツの義務品目移行、ピスタチオの推奨品目への追加) 日本版包装前面栄養表示ガイドライン公表 |
| 今後の予定 | 栄養機能食品の改正(上限値・下限値、栄養成分の機能等) 食品表示へのデジタルツールの活用 |
※調理冷凍食品については、「東京都消費生活条例に基づく食品表示の見直し」も検討されています。
今後の予定について
その他、栄養機能食品の改正(上限値・下限値、栄養成分の機能等)や、デジタルツールの活用についても検討がなされている状況です。2026年に予定されている個別品目ごとの表示ルール見直し(しょうゆ等の22品目、旧食品衛生法に由来するもの)の改正案は、複雑なものになりそうですが、近く公表されるものと思われます。 以上、今後の食品表示制度に関する改正状況について簡単にまとめてみました。アレルゲン表示をはじめ、実務上で大きな影響がある改正がいくつもありますので、あらためて確認をしていただく機会になればと思います。
【2026/1/5追記】
第2回令和7年度食品表示懇談会(2025年12月19日)の資料として、個別品⽬ごとの表⽰ルール⾒直し分科会における検討状況のまとめ資料(「旧JAS法由来事項」「旧食品衛生法由来事項」)が公開されています。
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関連サービス
【国産食品(国内流通)】食品表示調査:配合表、製品規格書等をもとに、原材料名や栄養成分等の食品表示案との適合性を検証します。各方面からの原材料詳細や表示内容の確認などの対応業務をサポートします。新商品や改版の確認業務、膨大な規格書情報の確認業務にご利用いただいております。
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川合 裕之
■職歴・経歴
1974年 岡山県生まれ
食品メーカー勤務後、2003年に食品安全研究所(現株式会社ラベルバンク)を設立。
「分かりやすい食品表示」をテーマとし、「食品表示検査・原材料調査」などの品質情報管理サービスを国内から海外まで提供しています。また、定期的に講演活動も行っています。
■主な著作物・寄稿ほか
【共著】
『新訂2版 基礎からわかる食品表示の法律・実務ガイドブック』 (第一法規株式会社, 2023)
【寄稿】
・2025年 4月1日 『Wellness Daily News』(株式会社ウェルネスニュースグループ)「食品表示基準の一部改正、課題征服へ 【解説】どこがどう変わったのか?今後の対策は?」
・2024年 第65巻 第4号 『食品衛生学雑誌』(公益社団法人日本食品衛生学会)「海外輸出向け食品における各国基準(添加物、栄養成分表示)の調査と実務上の課題」
・2021年10月『Wellness Monthly Report』(株式会社ウェルネスニュースグループ)40号
「食品表示関連規則の改正状況 今後の『食品表示』実務上のポイント」
・2020年2月『月刊 HACCP』(株式会社鶏卵肉情報センター)「アレルゲン表示の現状と留意点」
・2017年~2018年連載 『食品と開発』(UBMジャパン)「表示ミスを防ぐための食品表示実務の大切なポイント~」
>> 寄稿の詳細はこちら
【講義】
・2009~2014年 東京農業大学生物産業学部 特別講師
■最近の講演・セミナー実績
・2025年12月24日 学習資料(輸出食品の表示作成の基礎)の紹介
一般財団法人食品産業センター様主催。
・2025年3月13日 輸出食品における各国基準 調査と実務上のポイント最新動向
一般財団法人日本能率協会様主催。
・2025年1月28日 加工食品の各国の表示作成実務における留意点について
一般財団法人食品産業センター様主催。
・2025年1月23日 日本の食品表示制度の改正状況~まとめと今後について
株式会社ウェルネスニュースグループ様主催。
・2024年4月11日 “低糖質、〇〇不使用、植物由来、機能性等” 健康に関する食品の輸入および輸出時の表示確認の実務について
アヌーガ・セレクト・ジャパン様主催。
>> 講演・セミナーの詳細はこちら
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