
2026年8月26日に令和8年度第2回食品衛生基準審議会が開催され、審議会において酢酸カリウムの新規指定等について審議され、了承されました。
今回は、酢酸カリウムの新規指定をはじめ、直近(2025年以降)で行われた食品添加物の新規指定や削除、使用基準の改正についてまとめてみたいと思います。
酢酸カリウムの新規指定
2026年8月26日に食品衛生基準審議会において新規指定及び規格基準について審議され、了承されました。パブリックコメントも実施されており、今後、パブリックコメントで寄せられた意見を踏まえて必要な対応が行われた後、「食品衛生法施行規則」及び「食品、添加物等の規格基準」の改正が行われ、官報で公布される見込みです。使用基準については設定されませんでした。
亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、ピロ亜硫酸カリウム及びピロ亜硫酸ナトリウムの使用基準の改正
2026年4月7日に上記添加物の使用基準が改正されました。この改正では、ぶどう酒からアルコールを除去した清涼飲料水及びこれにぶどう果汁 (濃縮ぶどう果汁を含む。以下同様。)を加えたもの、清涼飲料水に加えるぶどう果汁について、使用基準が明記されました。
これらの食品カテゴリーは、改正前では「その他の食品」として二酸化硫黄としての残存量0.030g/kg未満が基準でしたが、改正後はこれらの食品カテゴリーについては、二酸化硫黄としての残存量0.35g/kg未満※が基準となりました。
※「清涼飲料水」及び「清涼飲料水に加えるぶどう果汁」にあっては、上記亜硫酸塩等のうち1種以上と併用する場合には、二酸化硫黄としての合計量が0.35g/kg未満
グルコン酸亜鉛の使用基準の改正
2026年4月7日に上記添加物の使用基準が改正されました。この改正では、使用対象食品のうち「特別用途表示の許可又は承認を受けた食品」について、従来は「病者用食品」が対象とされていましたが、「総合栄養食品※」が対象となるよう変更されました。
※総合栄養食品は、病者用食品の分類の一つ
オゾケライト、グアヤク脂等、既存添加物名簿に記載されていた一部添加物の削除
2025年8月25日に既存添加物名簿に記載されていた添加物のうち、流通実態がないことなどを理由に30品目が削除になりました。
2025年以降に行われた食品添加物の新規指定や削除、使用基準の改正については上記の通りです。酢酸カリウムの新規指定(予定)や亜硫酸塩等の使用基準の改正といった、規制が緩和されるものもある一方で、グルコン酸亜鉛の使用基準の改正や既存添加物の一部削除といった規制が強化されるものもあります。
規制強化の例としては、上記の他、2018年にアルミニウム含有添加物の規制強化等もあります。この改正では、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウムの使用基準が改正され、「菓子、生菓子又はパン」に対してアルミニウムとして0.1g/kgという使用基準が新たに設定されました。これらは膨脹剤として穀類加工品や菓子類などに使用されており、穀類加工品や菓子類などを多く食べる一部の小児で許容量を超える可能性が示されたことによる改正となります。
このように、添加物の規制に関しては新たに得られた知見等を踏まえて緩和と強化の両輪で機能しているものと考えられます。
食品添加物の新規指定や削除、使用基準の改正は食品を製造、輸入、販売する事業者にとって重要な情報ですので、日頃から最新の制度や基準に関する情報を収集し、改正内容を確認しておくことをお勧めします。
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中西 知奈海
趣味はパン作り。
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