Author Archives: 川合 裕之

About 川合 裕之

食品表示検査業をしています。国内と海外向けに、食品表示検査と原材料調査サービスを提供している経験をもとに、食品表示実務に関する講演をしています。

■職歴・経歴
1974年 岡山県生まれ
2003年に食品安全研究所(現株式会社ラベルバンク)を設立。
「分かりやすい食品表示」をテーマとし、「食品表示検査・原材料調査」などの品質情報管理サービスを国内から海外まで提供しています。また、定期的に講演活動も行っています。

■主な著作物・寄稿ほか
【共著】

【寄稿】
  • 2025年 4月1日 『Wellness Daily News』(株式会社ウェルネスニュースグループ)「食品表示基準の一部改正、課題征服へ 【解説】どこがどう変わったのか?今後の対策は?」
  • 2024年 第65巻 第4号 『食品衛生学雑誌』(公益社団法人日本食品衛生学会)「海外輸出向け食品における各国基準(添加物、栄養成分表示)の調査と実務上の課題」
  • 2021年10月『Wellness Monthly Report』(株式会社ウェルネスニュースグループ)40号「食品表示関連規則の改正状況 今後の『食品表示』実務上のポイント」

>> 寄稿の詳細はこちら

■最近の講演・セミナー実績
  • 2026年3月4日 食品表示基準改正の最新情報等
    兵庫県指定観光名産品協会様主催。
  • 2026年1月17日 海外向けの食品表示における実務上のポイント
    食品技術士センター様主催。
  • 2025年12月24日 学習資料(輸出食品の表示作成の基礎)の紹介
    一般財団法人食品産業センター様主催。
  • 2025年3月13日 輸出食品における各国基準 調査と実務上のポイント最新動向
    一般財団法人日本能率協会様主催。
  • 2025年1月28日 加工食品の各国の表示作成実務における留意点について
    一般財団法人食品産業センター様主催。

>> 講演・セミナーの詳細はこちら

新しい「製造所固有記号」の制度について

昨年末の 12 月 24 日に、「食品表示基準 Q&A」および「食品表示基準について(施行通知)」が改正されましたが、そのなかで製造所固有記号に関する詳細な情報が発表されています。今月のコラムは、2016 年 4 月より始まる新しい製造所固有記号の制度について、まとめてみたいと思います。

主な改正内容


食品表示基準が施行されてから発表されたものと概要は大きく変わるものではなく、規則の詳細な解説や、補足が中心となります。

【新しく確認が必要な箇所】
・固有記号は「+」を冠して表示
・手続きはすべてオンライン、登録まで約 2 週間
・有効期間は 5 年で満了、継続には更新手続き必要

【これまでの理解を補完するもの】
・「2以上とは」「同一製品とは」の詳細な定義
・旧制度の固有記号取得は今年 3 月 31 日まで
・業務用食品は例外あり(使用の際は届出し「+」を冠する)
・「乳、乳製品及び乳又は乳製品を主要原料とする食品」は、製造所の表示が必要(Q&A(固有記号?3))
・旧制度の固有記号使用の場合、法人名変更すると使用不可

製造所固有記号の主旨と定義


また、今後製造所固有記号を使用できないケースが多いと想定されるため、各方面で注目を集めている制度でもあると言えると思います。まずは昨年末の改正内容から主旨と定義をまとめてみました。

【主旨】
製造所固有記号の表示は、原則として同一製品を2以上の製造所で製造している場合のように、包材の共有化のメリットが生じる場合にのみ認められます。(出典:Q&A(固有記号-1))

【定義】
・「同一製品」とは、同一の規格で同一の包材を使用した製品をいう。
・「同一製品を2以上の製造所で製造している場合」とは、製造所固有記号の届出時に次の2つの要件を満たすものとする。

(a) 2以上の製造所が、それぞれ、食品の衛生状態を最終的に変化させる場所であること。
(b) 製造所固有記号の使用によって包材が共有化されること。
(出典:食品表示基準について P12)

「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」の判断事例


ここで、「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」の判断について、具体的な事例がQ&Aに記載されていますので下記に引用します。

(固有記号-11)以下の場合は、「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」に該当しますか。
? 中間加工原料を製造する工場と、その後、それを用いて最終製品を製造する工場の2工場で製造する場合
?繁忙期(例えば、年末の1~2か月間)だけ、2以上の工場で製造する場合
? 新商品について、売行きがよい場合には、2以上の工場で製造する予定がある場合
? 届出時には2以上の工場で製造しているが、届出の有効期間内に製造を縮小し、いずれ1工場で製造する予定がある場合

(答)
? 中間加工原料を製造する工場は、最終的に当該食品の衛生状態を変化させる製造所には当たらないため「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」に該当しません。
??製造所固有記号の有効期間内に2以上の工場で製造する計画があることから、同一製品につき製造を行うことが計画されている製造所について、製造計画書を添付して届け出るのであれば、「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」に該当します。
? 届出時には2以上の工場での製造が行われているため、「同一製品を二以上の製造所で製造している場合」に該当します。

その他、「最終的に衛生状態を変化させる行為として小分け作業を行う場所について、同一製品を2以上の場所で加工している場合」など例外的に使用が認められるケースも Q&A(固有記号-7)に公表されています。

新しい製造所固有記号の制度は今年 4 月に始まります。新しい食品表示基準に基づく表示に切替える作業を進められているところと思いますが、今後、製造所固有記号を使用される方は、改正点や申請方法を確認されておかれるとよいと思います。

参考:
食品表示基準Q&A 新旧対照表 http://www.caa.go.jp/foods/pdf/151224_qa-shinkyu.pdf
食品表示基準について 新旧対照表 http://www.caa.go.jp/foods/pdf/151224_tuchi-shinkyu.pdf



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新基準移行時の主な変更点まとめ ~ Q&A 資料より~


昨年末に製造所固有記号の詳細が発表され、いよいよ新基準への移行準備が整った形になりました。そして移行作業時に食品表示基準の理解を助けてくれるのが、表示事例の記載されている「食品表示基準 Q&A(消費者庁)」となるかと思います。

そこで、今回は主な変更点として添加物、アレルギー、栄養成分について、Q&A 資料から確認しやすいようポイントとしてまとめてみました。(※一部、Q&A にないポイントは食品表示基準、施行通知を参照)

1.添加物について

主なポイント 旧基準 新基準 Q&A番号
原材料名と明確に
区分して添加物表示
原材料名欄内に
重量順区分で表示
添加物の事項名欄を設けるか
(「なし」の表示不可)、原材料名欄内で
明確に区分
(加工-249)
(加工-251)

2.アレルギーについて

主なポイント 旧基準 新基準 Q&A番号
個別表示の原則化 個別表示の原則規定なし 個別表示の原則化(乳は
(乳成分を含む)、(乳由来)と表示)
(E-2)
(E-6)
(E-10)
特定加工食品と
その拡大表記
改めての記載は不要
(例:「マヨネーズ」に
「卵」の表示は不要)
改めて記載が必要(卵黄、
卵白にも(卵を含む)
が必要)
(F-1)
(F-2)
(F-3)
一括表示時の省略規定 繰り返し省略可 繰り返し省略不可
(個別表示のみ繰り返し省略可)
(E-7)
(E-4)
一括表示時の末尾表現と
接続方法
(原材料の一部に~を含む)、
「、」の接続規定なし
(一部に~を含む)、
(小麦・卵・落花生)と「・」で接続
(E-7)
(E-11)

3.栄養成分について

主なポイント 旧基準 新基準 Q&A番号
ナトリウムから
食塩相当量へ
「ナトリウム」を表示
(任意で枠外に食塩相当量併記可)
「食塩相当量」を表示(ナトリウムを
併記できる場合も枠内に記載)
(加工-216)
栄養成分の項目の変更 表示の位置規定なし、
糖質と食物繊維表示での
炭水化物表示の代用可、
ショ糖は枠内
上位表示より1字下げ、
糖質と食物繊維表示での
炭水化物表示の代用不可、
ショ糖は枠外に表示
(加工-199)
(加工-257)
(加工-233)
栄養成分表示と 1 食重量 「栄養成分表示」と記載、
1 食の場合は重量併記
(加工-259)
(加工-105)
以下は Q&A 資料に事例はありませんが、食品表示基準、施行通知から基準値などを確認できるよう該当ページをまとめています。
低減・強化された
旨などの相対表示
基準値以上の絶対差 25%以上の相対差の追加、
栄養素等表示基準値の10%以上の
絶対差(一部変更)
基準 P67 ~ 69
通知 P27 ~ 29
糖類・食塩の無添加・
不使用表示
明確な規定なし 規定の新設、糖類・食塩に代わる
原材料使用も不可
基準 P70 ~ 71
通知 P29
栄養成分強調表示と
栄養機能食品

栄養素等表示基準値変更で
強調表示等要見直し、
栄養機能食品の上限下限変更と
対象年齢等の追記
基準 P504 ~ 506
通知 P26

実際の作業時には、食品表示基準の詳細やほかの変更点などを確認して正しい表示づくりを進めていくことになりますが、こうした Q&A 資料を読むことで移行作業に必要な情報整理などの計画を立てやすくなりますので、一度確認されておくとよいと思います。

参照:
食品表示基準 http://www.caa.go.jp/foods/pdf/150320_kijyun.pdf
食品表示基準 Q&A http://www.caa.go.jp/foods/pdf/151224_qa-togo.pdf
食品表示基準について(施行通知)



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2015年の主な食品表示ニュースと今後の予定

あけましておめでとうございます。おかげさまで、ラベルバンク新聞も8 年目を迎えました。いつもありがとうございます。本年もお届けできるよう頑張りますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

さて2015年は食品表示を取り巻く環境に大きな変化がありました。今回のコラムでは、食品表示の実務を担当する方にとって重要となった出来事を、昨年の時系列でまとめてみたいと思います。

昨年の主な出来事


2015年 1月 「遺伝子組換え食品に関する品質表示基準」改正(ステアリドン酸産生大豆関連)
「乳等表示基準府令※1」改正(リステリア・モノサイトゲネス関連)
3月 「食品、添加物等の規格基準」一部改正(保健機能食品関連)
「安全性に重要な影響を及ぼす事項等を定める内閣府令※2」公布
「食品表示基準」「食品表示基準Q&A」「食品表示基準について(施行通知)」公表
「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」公表
4月 「食品表示基準」施行
「機能性表示食品」届出受付開始
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」使用期間開始
5月 「食品表示法における酒類の表示のQ&A」公表
6月 「食品表示基準について(施行通知)」第1次改正
「機能性表示食品の届出書作成に当たっての留意事項」公表
「地理的表示保護制度(GI マーク)」運用開始
7月 「食品表示基準Q&A」第1 次改正
「特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会」開催
9月 「食品表示基準について(施行通知)」第2次改正
「機能性表示食品の届出書作成に当たっての確認事項」公表
10月 「酒類の地理的表示に関する表示基準」改正
「果実酒等の製法品質表示基準」公布
12月 「改正景品表示法※3」公布(課徴金制度関連)
「食品のインターネット販売における情報提供の在り方懇談会」開催
「食品表示基準Q&A」第2次改正※4
「食品表示基準について(施行通知)」第3次改正※4

このコラムでは主に新しい「食品表示基準(アレルギー、添加物、栄養成分、強調表示等)」を取り上げてきましたが、食品表示に関することとしてもう少し広く見るとこのような出来事がありました。食品表示担当の業務範囲も人によって様々だと思いますので、例えばトランス脂肪酸やレッドミートへの対応で忙しかった方や、機能性評価試験と製品分析に追われた方など様々な1年だったかと思います。

今年以降に予定されていること


また、今年以降に予定されている食品表示関連の出来事についても、まとめてみたいと思います。

2016年 4月 「製造所固有記号データベース」運用開始
「改正景品表示法※3」の施行
9月 「食品表示基準」の経過措置期間(生鮮食品)終了
2017年 4月 機能性表示食品制度見直し目途(「施行後2年を目途に新制度の施行状況を検討」)
2020年 3月 「食品表示基準」の経過措置期間(加工食品、添加物)終了
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の使用期間終了

新しい食品表示基準への移行作業については、ポイントになるのはやはり今年4月に予定されている「製造所固有記号データベース」の運用開始かと思われます。ここで新しい固有記号を申請し取得することで、今後の改版作業を進める計画を立てられている方も多いと思いますので、現在ではまだ少ない新基準表示の商品も、今年の秋口からは多くの商品が店に並ぶようになるのではと思います。

機能性表示食品については、「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会報告書」において「施行後2年を目途に新制度の施行状況を検討」と記載がありますので、今年の後半あたりから見直しに関する話題が増えていくようになるのではと思われます。
 
これらの変化を契機に、さしあたって業務に求められるのは「情報管理」あたりからが多いかと思いますが、以前に比べて大量の情報を短時間で扱うようになった今の業務環境においては、以前にも増して1つ1つ丁寧に確認できる仕組みづくりの重要性が問われてくる、そんな1年になるのではと思います。
長々と書きましたが、今後も少しでもお役に立てるコラムを書いていきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

注釈:
※1「食品衛生法第19条第1項の規定に基づく乳及び乳製品並びにこれらを主要原料とする食品の表示の基準に関する内閣府令」(2015年1月9日)
※2「食品表示法第6条第8項に規定するアレルゲン、消費期限、食品を安全に摂取するために加熱を要するかどうかの別その他の食品を摂取する際の安全性に重要な影響を及ぼす事項等を定める内閣府令」(2015年3月20日)
※3「不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」(2015年12月16日)
※4 昨年末の12月24日に、「食品表示基準Q&A」「食品表示基準について(施行通知)」が改正されています。
「ナトリウム低減」の特例の規定や、新しい「製造所固有記号」の詳細等が公表されていますので、確認をおすすめします。

新しい食品表示基準といろいろな強調表示

今月のコラムは、強調表示についてです。

ところでみなさんは、「糖類ゼロ」と「糖類不使用」の違いをご存知でしょうか?
一般消費者向けのコラムでよく見かけるテーマですが、製造の現場においても表示の切り替えに伴う混乱が少々みられるため、今回取り上げてみようと思います。

「糖類ゼロ」と「糖類不使用」


まずは基本の整理です。

「糖類ゼロ」は、製品に含まれる糖類の量が、一定の基準値未満である場合に表示できます。その基準値は、食品100gあたり0.5g未満(飲料の場合は100mlあたり0.5g未満)です。つまりその製品は、糖類を含んでいない(もしくはほぼ含んでいない)、という意味合いです。栄養成分分析をしても、糖類が検出されないか、基準値未満の結果となるものです。

「糖類不使用」は、製品の原材料として糖類を使用していない等の条件を満たす場合に表示できます。その製品は、糖類を使っていない、という意味合いです。つまり他の原材料に自然に含まれる糖類については、含まれる可能性があるということになります。例えば砂糖を使用しないでつくった果実飲料を分析しても、果実に含まれる糖類が検出されるでしょう。

新しい食品表示基準と強調表示


以上のように、「ゼロ」と「不使用」は異なります。

栄養成分に限らず、添加物やアレルゲンなどの原材料についても、同じことが言えます。特にアレルゲンは、特定の原材料を使用しないことが、特定の原材料が含まれないことを指すものではないため、「小麦フリー」や「小麦不使用」などの表示をする際には十分な注意が必要です。

ではなぜ改めて強調表示を取り上げているかの背景についてですが、新しい食品表示基準において、各強調表示(栄養強調、相対、無添加強調)の基準値やルールが変わっているためです。

まとめると、下記のようになります。

表1:強調表示の種類

栄養成分の補給ができる旨の表示できる旨の表示 栄養強調表示 多い 「高」、「多」、「豊富」、「たっぷり」等
含む 「入り」、「含有」、「供給」、「源」、「使用」、「添加」等
相対表示 強化 「○%アップ」、「○倍」等
栄養成分若しくは熱量の適切な摂取ができる旨の表示 栄養強調表示 低い 「低」、「控えめ」、「少」、「ライト」、「ダイエット」等
含まない 「無」、「ゼロ」、「ノン」、「フリー」等
相対表示 低減 「○%カット」、「○%減」、「○gオフ」等
糖類(またはナトリウム塩)を添加していない旨の表示 無添加強調表示 添加していない 「糖類無添加」、「砂糖不使用」、「食塩無添加」、「○○を使用していません」等

表2:強調表示の種類と変更点

栄養強調表示 相対表示 無添加強調表示
ルールには変更はないが、基準値に変更がある
・栄養強調表示の基準値の変更
・栄養機能食品の上限値、下限値の変更
ルールの一部に変更がある
・一部に25%以上の相対差の要件を追加
・一部に絶対差の計算方法の変更
ルール自体が新しく設置されている
・糖類またはナトリウム塩の無添加
・添加糖類または添加ナトリウム塩に代わる原材料の不使用
・食品の糖類含有量が原材料と添加物に含まれていた量を超えない

対応の基本は「原材料の管理」と「栄養成分の管理」


新しい食品表示基準のもとでは、「砂糖不使用」も「糖類を添加していない旨の表示」に該当します。

実際に砂糖を使用しない製品であっても、ジャムや濃縮果汁などを「添加糖類に代わる原材料」として使用している場合は、「砂糖不使用」と表示ができなくなることになります。レシピの変更があるときは、添加糖類に代わるものの使用の確認など、原材料の管理が重要と言えます。

また「糖類ゼロ」については旧基準からのルールや基準値の変更はありませんが、「糖類○%カット」など他製品と比較したうえでの表示を行う際は、相対差などルールに変更があるので注意が必要です。そしてこうした強調表示を行う際は、定期的な製品分析の実施などの管理が大切だと言えます。

なお、糖質については強調表示の基準値の規定がないため、事業者の責任で表示が可能です。「糖質ゼロ」であれば、食品の質量からたんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分量を除いて算出した結果が、0もしくは負の数値であれば糖質含量を0とできます。(食品表示基準施行通知より)無添加についても、規定がないため、事実であれば表示可能です。(食品表示基準Q&Aより)

何かを使用しない、もしくは含まないといった表示は商品の差別化にもなるものですが、表示の規則によることはもちろん、それ以上に原材料や栄養成分の情報管理をしっかり行うことが大切だと思います。 



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アレルゲンフリーの表示について

 「アレルゲンフリー(小麦・卵・乳成分)」といった表示をみて消費者が受ける第一印象は、「小麦・卵・乳成分のアレルギーは含まれていない」といったものではないかと思います。

 しかし実際には、「原材料として小麦、卵、乳成分を使わずにこの商品をつくりました」といったことであれば、受ける印象も変わってきます。

 つまり、「フリー」と「不使用」は異なるということです。「ある特定原材料(アレルゲン)を使用せずに作りました」といった表示については、食品表示基準Q&Aに、参考になる記載があります。

(E-25)特定の特定原材料等を使用していない旨の表示があれば、当該特定原材料等が含まれていないと考えてよいですか。
(答)
 「使用していない」旨の表示は、必ずしも「含んでいない」ことを意味するものではありません。これは、表示をする者が、特定原材料等の使用の有無について、製造記録などにより適切に確認したことを意味するものです。
 例えば、一般に「ケーキ」には「小麦粉(特定原材料)」を使用していますが、「小麦粉」を使用しないで「ケーキ」を製造した場合であって、それが製造記録などにより適切に確認された場合に、「本品は小麦(粉)を使っていません」と表示することができます。しかし、このような場合であっても、同一の調理施設で小麦粉を使ったケーキを製造していた場合、コンタミネーションしている場合がありますので、この表示をもって、小麦が製品に含まれる可能性を否定するものではありません。
 このため、「使用していない」旨の表示をする場合は、コンタミネーションの防止対策の徹底も図るなど、できる限り、アレルゲンの混入を防止するよう努めてください。

 では、こうした混入防止対策をしたうえで、「特定原材料は含まれていません」、といった意味で「アレルゲンフリー」と表示したい場合はどうすればいいのでしょうか。

 参考として、「アレルゲン除去食品」という、消費者庁より許可を受けた場合にのみ表示ができる食品があります。「特定の検査方法により、特定のアレルゲンが検出限界以下である」などの基準があることが1つの目安です。そして加工食品中の特定原材料等の総タンパク量が数μg/g未満の場合、アレルギー表示の必要性がないとされていることも、基準値として目安になるかと思います(食品表示基準Q&A C-3)。

 フリーと表示する際には、まずは配合や製造工程など、コンタミネーション(混入)の防止対策が徹底されているかを確認します。そして自社商品に表示したい特定原材料について、検査します。小麦・卵・乳成分と表示したい場合は、それらの項目についての検査結果がすべて検出限界以下であることを確認してから出荷するなど、品質保証を強化することが求められるでしょう。ついで、こうした許可のある食品と誤認させるような表示をしないよう、注意することが必要です。「除去」といった用語は使用せず、「アレルゲンを使わない」「持ち込まない」の表示をする商品がみられます。

 これらの対応をしたうえでも、やはり大切なのは、市販後の定期的な分析の継続だと思います。
以上のように製造面ではいろいろな課題はあるのですが、アレルギーに配慮した食品が増えることは歓迎されるものですので、こうした確認を1つ1つ積み上げることも大切な仕事ではないかと思います。



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外食メニューと不当表示について

不当表示

今回のコラムテーマは、「外食」のメニュー名と、不当表示についてです。

2年前の2013年秋にメニュー名の不当表示問題が起きた後、消費者庁は表示適正化に向けた会議、意見交換会を行い、翌2014年春には「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」を発表しました。別の流れではありますが、同じく2014年春から外食のアレルゲン表示に関する検討会が消費者庁で開かれ、同2014年末には「外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会中間報告」が発表されています。 その後2015年4月に食品表示基準が施行されました。

外食の食品表示に対する関心が高まっているのは、ここ2年間の背景があるからではと思いますので、まずは適正化のきっかけとなったと思われる、外食と食品表示、とりわけ不当表示についてまとめてみたいと思います。

不当表示の基本


みなさんもご存じのとおり、次のような表示が不適切とされていたと思います。

  「牛の成形肉のメニューに『ステーキ』と表示すること」
  「有機野菜を一部使用したメニューに(一部使用とは表示せず)『有機野菜』と表示すること」

「実際よりも著しく優良と誤認させる表示である」として不当表示とされるのですが、詳細な事例については消費者庁が「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」にまとめてあります。ここでは、その基本的な考え方をお伝えしようと、まとめてみました。

1: 表示と実際とが異なること。
2: 表示と実際とが異なることを一般消費者が知っていれば、そのメニューに惹きつけられないこと。

そして「1: 表示と実際とが異なること」は、「モノが異なる」「量が異なる」の2つに分けて考えることができます。先ほどの例でいえば、次のようになります。

・牛の成形肉は、ステーキではない(モノが異なる)
・有機野菜は、そのメニューの一部にしか使われていない(量が異なる)

食品表示の仕事をすると、その表示方法は正しいかといった視点も必要なのですが、「表示と実際とが適切に対応しているか」といった視点がより大切であると言えます。

ここでは「表示と実際とが適切に対応しているか」の視点に対し、モノと量の2種類の考え方をあげましたが、次に外食メニューの不当表示問題で出てきたキーワードに当てはめてみます。

モノの視点「それは○○と呼べるものか?」
 ・ 定義や規格があるもの(例:銘柄、産地、契約農家、海老、ステーキ、生クリーム、地鶏、有機等)
 ・ 客観的な根拠が必要なもの(例:フレッシュ、手作り、自家製、朝獲り等)

量の視点「それはどの程度であるか?」
 ・ 使用したメニューの割合(例:表示した産地、有機等の原材料を使用したメニューが一部である)
 ・ 原材料中の使用割合(例:同種類の原材料のうち、表示した産地、有機等の原材料が一部である)

といった具合です。加工食品の場合には、「メニュー」を「製品」と置き換えて読んでみてください。

不当表示を起こさないために


最後に、不当表示を起こさないため、予防するために3つのポイントにまとめてみました。

 1.必要性を認識すること
 2.ルールを知ること
 3.実態を把握すること

最も難しいのは、継続性が重要になる3番目の「実態を把握すること」です。それには、1番目で必要性を認識する、といった指導者レベルからの取り組みが必要となります。

基本的な対策は食品表示のそれと同じですが、やはり自社業務にとって「仕入原材料のチェックに必要な視点」を設定することかと思います。その対策などで、不当表示を起こさない仕組みはある程度できあがると思われますので、まだ取り組んでいない方はご検討ください。

なお、外食でのアレルゲン表示は、不当表示対策と比較にならないほど高い管理レベルを求められます。メニュー別に原材料規格書を集めて管理すること、そして最終メニューの規格書(配合表)を管理することは加工食品と同じなのですが、計画生産である加工食品と異なり、注文生産である外食ならではの管理(実態を把握すること)の難しさがあります。

とはいえ、外食は店舗の雰囲気そのものを楽しめるなど、娯楽の1つでもあると言えるでしょう。その店舗も規模も大小様々ですし、不当表示は起こさないことは大前提として、アレルゲン表示などそれ以上の利便性の提供については、できることから始めるといった考え方からでよいのでは、と思います。

参考:メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/guideline/pdf/140328premiums_5.pdf



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新しい食品表示基準、施行から半年が経ちました

2015年4月1日に新しい食品表示基準が施行されてから、ちょうど半年が経ちました。今回のコラムは、業務を通じて感じたこの半年間の印象について書いてみたいと思います。

新基準への切り替えの時期


この半年の間に、新基準での表示にさっそく切り替えるケースは想定より多くあったと思います。その多くは、自社で製造工場をもち、なおかつ栄養成分表示をされてきた方が中心です。取り扱う食品の種類がある程度限られており、改版計画をコントロールしやすいことも、切り替え時期の早さに関係があるのではと思います。栄養成分表示は、これまで表示がなかった場合は準備に時間がかかるため、1つのハードルになっていると感じます。

次いで、取り扱う食品の種類が多い場合ですが、やはり情報管理の問題で社内での表示確認マニュアル等の改版が必要となるなど、半年間はその整備にかけているといったケースもよく見られます。また同一商品を複数の製造工場で製造されている場合は、来年4月以降に新しい製造所固有記号を申請し、その後の夏?秋口から切り替え開始、という計画を予定されているケースも多いと思います。

そして、5年間の猶予期間のどこで切り替えるか、現時点で計画が立てられていないケースもあります。ひとつの原因は先と同じく製造所固有記号ですが、事情は異なり、新基準のもとでは製造所固有記号を使用できなくなる場合などがそうです。また、新基準のもとでは「糖類無添加」等の強調表示や、栄養機能表示ができなくなる、といった基準変更の影響を受ける商品についても同様に、切り替え時期未定のケースが多いと感じます。

添加物やアレルギーの表示方法


新基準では、添加物は事項欄を設ける方式と、原材料名欄の中で区分する方式と大きく2種類の表示方法が認められるようになりましたが、いろいろな商品を見ていると多いのは後者の方式(特に「/」等記号での区分)です。これは、文字数を減らせるメリットもあるほか、「添加物」という文字が与えるマイナスイメージを心配する事業者と、また添加物そのものに対してよい印象をもっていない消費者と、双方の考え方も背景にあるからでは、と思います。後者の方法でも、記号以降は添加物であることが一目でわかりますので、添加物不使用を過度に強調するなどして、本来必要な添加物まで使用せず健康被害を拡大してしまうことにならないよう、事業者側は慎重に考える必要があると思います。

アレルギーの表示方法については、一括表示の方式では繰り返しの省略ができなくなったことから、原材料数の少ない食品を中心に、以前よりも個別表示の方式が増えているように感じています。ただ、原材料数の多い食品でよく使用される一括表示をみてみると、繰り返しの省略ができなくなったことで、かえって一覧性が高まって見えることがよくあります。原則は個別表示とのことなのですが、商品によってどちらの方式がより分かりやすいかを考えることも大切なのではないかと思います。

今後について


この半年間でいくつか講演などで話す機会がありましたが、話題に上りやすいテーマは「製造所固有記号」と「機能性表示」ではないかと思います。食品表示の実務担当者よりは、商品開発や事業計画に携わる人にとって、大きな影響があると感じています。どちらも不明確な段階にあるといった共通点がありますが、今後の事業者、消費者の反応次第で、よい結果になっていくことができれば、と思います。



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新しい食品表示基準での製造所固有記号

今回のコラムは、2015年4月1日に施行された新しい食品表示基準のうち、同時に施行されなかった「製造所固有記号」に関する表示についてです。製造所固有記号のデータベースの構築期間が必要であることから、運用は1年後(来年2016年4月1日)からとなりますが、そのために新基準との混在も例外的に認められています。

新旧混在と経過措置期間


前回までのコラムでお伝えしたように、新しい食品表示基準への移行作業では、新基準と旧基準が混在していないかを確認することが求められます。「食品表示基準について(施行通知)」において、「原則として、1つの食品の表示の中での食品表示基準と旧基準の両者に基づいた表示の混在は認めないこととする」とされているためです。その直後に、「ただし、製造所固有記号の表示については以下のとおりとする」と続きます。

1:データベースの運用を開始するまでは、製造所固有記号については旧基準に基づいた表示が許容される

2:運用開始後に届出をした事業者は、手続が完了するまでの間、旧基準の製造所固有記号の使用が認められる

3:経過措置期間終了までの間、食品表示基準(新基準)のもとで製造所固有記号を使用できない商品に限り、製造所固有記号については旧基準に基づいた表示をすることが許容される

製造所固有記号のルールの変更について


新基準では、製造所固有記号のルールが変更されています。
「同一製品を2以上の製造所で製造している場合」に限り使用が認められることに変更されているため、この要件を満たさない場合は、製造所固有記号が使用できなくなりますので、経過措置期間終了後の混在に注意が必要です。また今後、製造所固有記号を使用する場合は、下記のうちいずれかの表示をすることが求められます。

1:製造所所在地等の情報提供を求められたときに回答する者の連絡先

2:製造所所在地等を表示したWebサイトのアドレス等

3:当該製品の製造を行っている全ての製造所所在地等

製造所とは?


製造所固有記号が使用できる要件となる「同一製品を2以上の製造所で製造している場合」についてですが、このなかで「製造所とは?」について確認しておくことも大切かと思います。食品表示基準では、製造所についてこのように定義しています。

 

製造所… 食品の製造が行われた場所
製造 … 当該食品に関し、最終的に衛生状態を変化させる製造に限る
(参照:食品表示基準P.19(加工食品))

また、「製造」行為の考え方は食品表示基準Q&Aに「その原料として使用したものとは本質的に異なる新たな物を作り出すこと」と詳しく記載されています。
(参照:Q&A総則-14)

製造行為には、一つの独立した食品とみなせる「詰め合わせ」も該当し、カップ麺や赤飯セットなど全体を一つの食品とみなし外装に一括表示する場合、この詰め合わせ行為は製造行為とみなされます。
(参照:Q&A加工-243)

製造者の定義について再確認を


食品衛生法、JAS法でそれぞれ使用されていた用語は食品表示法で一元化され、その定義も統一されています。その1つが「製造者」「加工者」などの表示ですので、主に「Q&A(総則ー16、加工-109?120)」を見ながら再確認されるとよいでしょう。

また製造所や加工所の表示方法について市販の事例を参考にしたいけど、新基準での商品をみつける機会がないといった場合は、機能性表示食品(新基準のみ)の届出情報を見るのも1つの参考事例になります。今後も製造所固有記号を使用できる見込みがある場合は、運用が始まるまでの間にこうした規則の再確認など進めることで、表示ミスの防止について考えることが大切かと思います。

            

【参考】食品表示基準、Q&A(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/foods/index18.html



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地理的表示「GIマーク」の運用が始まりました。

2015年6月より運用が開始され、7月17日に最初の登録申請内容が公示されました。
第1号は「夕張メロン」です。
このGI マークは「地理的表示保護制度」によるもので、農林水産省への申請と審査により登録された地理的表示に対し、その基準を満たす商品(生鮮食品、加工食品を想定)にマークを使用できるものです。

「地理的表示保護制度(GI)」の大枠


(出典:地理的表示及びGI マーク の表示について(農林水産省))
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/gi_mark/index.html

「地理的表示保護制度(GI)」の大枠は下記の通りです。

1.「地理的表示」を生産地や品質等の基準とともに登録。
⇒産品の品質について国が「お墨付き」を与える。

2.基準を満たすものに「地理的表示」の使用を認め、GI マークを付す。
⇒品質を守るもののみが市場に流通。GI マークにより、他の産品との差別化が図られる。

3.不正な地理的表示の使用は行政が取り締まり。
⇒訴訟等の負担なく、自分たちのブランドを守ることが可能。

4.生産者は、登録された団体への加入等により、「地理的表示」を使用可。
⇒地域共有の財産として、地域の生産者全体が使用可能。

(出典:地理的表示保護制度(GI)(農林水産省)より引用)

やはり「3」の取り締まりがあること、そしてその対象はGI マークだけでなく「表示」まで含まれることで、登録された地域ブランドの保護の実効性が高められている点がポイントかと思います。GI マークについては複数国で商標出願・申請しているため、海外に輸出される商品も取り締まりの対象となるとのことで、将来的には有機(JAS)マークのような相互保護の枠組みづくりが進むのではと思われます。ちなみにEU では、ハムやチーズなどで地理的表示保護(GI)マークのある製品がよくみられるようですので、 一度旅行の際に観察されると参考になるのではと思います。登録を受けた場合は9 万円の登録免許税が必要ですが、一旦登録されると登録が取り消されない限りは存続し更新等の手続は不要ですので、多くの地域産品が申請するのではと思われます。気になる「生産地」の範囲ですが、 地域産品と品質等の特性と「結び付き」が認められれば、生産地に含めることが可能とのことですので、 詳しくは農林水産省のホームページをご確認ください。

また注意点ですが、ある地理的表示が登録を受けた場合、下記の表示はできなくなります。

      1: 登録を受けた地理的表示と同一の表示
      2: 登録を受けた地理的表示と類似する表示

つまり「夕張メロン」が登録された場合は、その基準を満たさないものに「夕張メロン」もしくは類似の表示をしてはいけない、 ということになります(当たり前のことではあるのですが…)。これにより、「生産量よりも流通量が数倍多い」といった課題の解決策の1 つとなるのではと思いますし、また同時に食品表示の実務担当者にとっては「特色のある原材料(食品表示基準)」の判断基準が1 つ増えることにもなりますので、これまでよりも食品表示確認の作業工程が一部明確になるという点で、詳しく知っておきたい制度の1 つであると言えると思います。

【参考】地理的表示保護制度(GI)(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/index.html



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新しい食品表示基準での栄養成分表示

今回のコラムテーマは、「栄養成分表示」です。
実務担当者にとっては、分析値を用いる場合は検査担当者(もしくは外部検査機関)と、強調表示をする場合は商品開発担当者とそれぞれ密接に関わることから、なかなか自己完結のしにくい仕事の1つかと思います。まずは義務化の対象と、新基準に伴う変更点を整理してみます。

「栄養成分表示」が省略できる条件


新基準においては、原則として全ての消費者向けの加工食品と添加物を対象に、栄養成分表示が義務付けられます。そして対象となる食品であっても、省略できる条件が規定されています。それが下記の条件です。

  • 表示可能面積が30cm2以下のもの
  • 酒類、栄養の供給源としての寄与の程度が小さいもの、
  • 極めて短い期間で原材料が変更されるもの、
  • 消費税法第9条に規定する小規模事業者(課税売上高1,000万円以下)が販売するもの

旧基準からの主な変更点

  • ナトリウムを食塩相当量で表示(ナトリウム塩を添加していない食品にのみナトリウムの量を併記可)
  • 任意項目は飽和脂肪酸、n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、食物繊維、 糖類、糖質、コレステロール、ビタミン・ミネラル類、(うち飽和脂肪酸、食物繊維については積極的な表示を推奨)
  • 栄養成分表示の対象成分を明確に規定

そして実際の表示例は「例1」のようになります。
「ナトリウム」が「食塩相当量」に変わっているだけのように見えますが、任意表示の幅が広がっています。

(例1)

栄養成分表示

食品単位当たり

熱量  kcal
たんぱく質 g
脂質 g
炭水化物 g
食塩相当量 g

例えば「砂糖不使用」を強調(糖分は原料由来のみ)する表示をしながら、推奨される栄養成分も表示した場合は「例2」のような表示例となります。
※ 「砂糖不使用」の記載をした場合「糖類」の記載は任意ではなく必須となります。

(例2)

栄養成分表示

食品単位当たり

熱量  kcal
たんぱく質 g
脂質 g
 -飽和脂肪酸 g
 -n-3系脂肪酸 g
 -n-6系脂肪酸 g
コレステロール mg
炭水化物 g
 -糖質 g
  -糖類 g
 -食物繊維 g
食塩相当量 g
ショ糖 g

詳細な変更点の例


また、詳細な変更点の例はこちらです。

・糖質及び食物繊維の表示をもって炭水化物の表示に代えることはできません。
・様式は「栄養成分表示」と表示(「栄養成分値」、「標準栄養成分」等ではなく)。
・当該食品単位が一食分である場合にあっては、当該一食分の量を併記。
・栄養成分の内訳を記載する場合は、上位の表示より1字下げる。「?(ハイフン)」は省略可能。

上記の例では「砂糖不使用(糖分は原料由来のみ)」と強調表示をした場合ですが、旧基準では枠内に記載していた「ショ糖」を新基準では枠外に記載します。これは栄養成分表示の対象成分を明確に規定されたことによるもので、β- カロテンなども枠外への記載になります。

新しく必要になる食塩相当量は、ナトリウムの量に2.54を乗じて求めた計算値が使用できます(また外部機関で分析をする際の換算係数も2.54に変更されています)。また、栄養素等表示基準値や強調に関わる基準値も変更されていることから、栄養機能食品や強調表示をしてきた商品の表示を新基準に移行する際には、再度、基準値の確認が必要になります。

表示方法を間違わないことも大切ですが、表示と実際との整合性をもつことはより大切です。新基準移行に伴う実際の食品表示業務では、原材料に関する規格書の整備のほかに、栄養成分に関する分析値や計算値の根拠資料の整備など、情報管理体制について検討する機会になるのではと思います。

            

【参考】食品表示基準、Q&A(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/foods/index18.html



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