食品表示の仕事をする人の「普段の生活で見る食品表示」

By | 2015年3月2日
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消費者はどのように食品表示を見ればよいのでしょうか。また、プロは普段の生活でどう見ているのでしょうか、といった質問をされる機会がありました。私は商品選びのプロではないのですが、確かに表示作成などの仕事を通じて思うことならあります。

そこで今回は、「普段の生活で見る食品表示」についてまとめてみたいと思います。

まず私事から申し上げますと、商品を買うときにこれといって注意することはありません。ある原材料が記載されていれば買わないだけですが、これは個人的な理由によるものであり、私の仕事内容によるものではありません。アレルギー表示のような差し迫った必要性があるもの、つまり「安全性に関する表示」は個人によるところが大きいため、それこそ人によって見るポイントは変わると思います。

裏面をみる習慣とその理由


それでも仕事柄か、普段の生活で商品の表示がどのようになっているのかを自然と見てしまうのも事実です。食品の開発から、原材料規格の確認と配合表の作成、そして品質保証までの実務を通して経験していると、最終的な食品表示がどのようになるのかは気になるところ。

この習慣は、安全性とはまた別の理由で食品表示を見ているということではないかと思います。それが、「商品選択に関する表示」です。

普段商品を眺めていて、一番気になるのは「強調表示」です。ここでの「強調表示」とは、低塩、糖質ゼロといった数値での基準が定められているものから、無添加、不使用、北海道産原料使用までの広義のものであり、いずれにしても「表示と実際が異なっていれば問題になる」ものを指します。


例えば「無添加」などの表示がそうですが、気になる理由は大きく3つあります。

1つは表示方法の問題で、実際には「着色料無添加」など具体的な用語が必要になることから、つい裏面をみて確認してしまいます。

2つめは表示と実際の中身の整合性の問題。強調表示をすると、誤差といった考え方が適用されません。添加物であれば、キャリーオーバーも含めちゃんと管理できているのだろうか、と思うので裏面を見てしまうのだと思います。

3つめは開発や製造の問題で、例えば「無添加」で製造するための課題が思い浮かぶと、この商品はどのように解決しているのだろうかと気になって裏面をみてしまう、といった具合です。

こうした習慣が習慣として身についているというのは、実際のところ「これは本当にこの表示でよいのだろうか」と思える商品に、普段の生活でよく出会うということでもあります。

強調表示

ニーズに応えるということ


ここまで、興味や関心のある箇所は習慣としてなんとなく見ていますが、本当に注意してみる箇所は少ない、ということを書いてきました。

なぜそうなのか他に理由を考えてみましたが、表示の種類があまりにも多すぎることや、また表示の本来の目的と異なる使われ方が多いと感じているからかもしれません。

見た目は同じような商品形態ながら、表示が多岐に渡る食品の1つにペットボトル飲料があげられます。その「名称」を見ていただくと、その種類の豊富さと複雑さに驚かれると思います。

また様々な食品に表示される「原産地」は、「安全性」として期待されているなど解釈の幅も広がっています。

「分かりやすい食品表示」が望まれていると言われていますが、実際の消費者ニーズは多様です。そして作り手が多様なニーズに応えてきた結果が今の食品表示であると考えると、今後もどんどん複雑になるのではと感じています。


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