機能性関与成分の取扱い等について ~エキス(抽出物)等も対象成分に~

By | 2016年11月4日
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 2016年10月18日、消費者庁において「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取り扱い等に関する検討会」の第10回目が行われ、新しく「エキス(抽出物)等、関与成分は明確でないが機能性が担保されているもの」についても制度の対象とする案が提示されました。ニュース等で概要はご存じでも、忙しくて内容まで目を通せていないという方に向け、以下に制度案をまとめてみたいと思います。

機能性関与成分に関する考え方の整理

機能性関与成分、及び指標成分を以下のような整理とする。

  • 機能性関与成分:新たに、機能性の科学的根拠が得られたエキス(抽出物)等を追加。
    ただし、少なくとも1つの指標成分で作用機序が考察されているもの。
    指標成分:機能性関与成分の同等性を確保するための指標であり、エキス(抽出物)等に含まれる成分。
  • 機能性関与成分名については、基原を入れた名称とすること。

対象となり得る区分・範囲について

  • 対象食品としては、現行のガイドラインどおり、食品全般を対象とする。
  • 新たに機能性関与成分の対象となり得る成分は、エキス(抽出物)等とする。
    ※エキスとは、基原原料を抽出し、濃縮したもの。
    (参考)「生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスについて」
    (平成27年12月25日付け薬生審査発1225第6号)
  • ただし、栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物等)を多く含むエキス(抽出物)等、
    及び菌(原生生物を含む。)由来のエキス(抽出物)は除く。

機能性関与成分の考え方について

  • 現行ガイドラインの機能性関与成分の考え方を示した記載部分につき、以下の修正を行う。
    1. 表示しようとする機能性に係る作用機序について、in vitro試験及びin vivo試験、又は臨床試験により考察されているものであり、直接的又は間接的な定量確認及び定性確認が可能な成分である。ただし、エキス(抽出物)等を機能性関与成分とする場合、表示しようとする機能性に係る作用機序について、少なくとも1つの指標成分について、in vitro試験及びin vivo試験、又は臨床試験により考察されているものであり、指標成分についての定量確認及び定性確認を行う必要がある。
  • また、定量確認及び定性確認が可能な成分の考え方の例を示している別紙1について、4つ目の分類として、以下の追記を行う。
  • エキス(抽出物)等である場合
    エキス(抽出物)等としての例: ○○エキス、××エキス
    (品質保証に、指標成分の定量確認だけでなく、形態学、分析化学(指標成分の定性的なパターン分析等)、分子生物学等の観点からの基原の保証が必要である。)

品質管理について(食品中の機能性関与成分等の分析に関する事項)

<指標成分について>

  • 以下の要件を満たすように指標成分を設定する。

    1. 複数の成分を設定できること。
    2. 基原等に特徴的な成分であること。ただし、機能性関与成分の対象外の栄養成分でないこと。
    3. 少なくとも1つの指標成分については、エキス(抽出物)等の機能性に係る作用機序について、in vitro試験及びin vivo試験、又は臨床試験により考察されている成分であること。

<定性確認>

  • 原材料として用いるエキス(抽出物)等及び最終製品のそれぞれにおいて定性確認を行う。
  • 定性確認に求められる事項としては、エキス(抽出物)等の規格の設定、ロット内及び複数ロットでの分析の実施を行う。

<定量確認>

  • 現行のガイドラインと同様、最終製品における定量分析の実施を行う。
  • 最終製品における指標成分の分析方法の妥当性の検証を行う。
  • ロット内及び複数ロットでの分析の実施を行う。

その他、以下の案が提示されています。

  • 安全性の評価方法:エキス(抽出物)等の規格の評価、パターン分析等によるエキス(抽出物)等の同等性の評価、及び崩壊性試験及び溶出試験等による最終製品としての同等性の評価を必須とする。
  • 品質管理:食品のGMPの項目に加え、崩壊性試験や溶出試験、重量偏差試験等を行い、製造過程の管理方法を届出資料中に詳細に記載する。
  • 国の関与(情報公開):機能性関与成分であるエキス(抽出物)等の規格を開示する。
  • 国の関与(体制の整備):届出情報の様式やガイドライン、消費者庁の体制を整備した上で、エキス(抽出物)等を機能性関与成分とする届出を可能とする。また、事後チェックの仕組みを充実させていく。

 ほとんど検討会資料のまま引用になりましたが…、いずれにしても、届出を検討される食品事業者にも消費者にも選択肢が広がることになります。「事業者の責任において科学的根拠を基に機能性を表示する」制度であることを再確認できる内容ですので、適切な品質管理と高い透明性を前提に、成分に特徴のある食品を扱う事業者がチャレンジできる場となればと思います。

参照:機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/other/kinousei_kentoukai.html

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