乳製品の動物検疫開始について

By | 2017年9月4日
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※2017年9月1日、”食品表示基準の一部を改正する内閣府令”が公布され、これに伴い、”食品表示基準Q&A(第3次改正)”、”食品表示基準について(第8次改正)”の文書が変更されております。
新しい原料原産地制度の開始に伴うものですが、Q&Aも大幅に変更されていますので、またあらためてご紹介できるようしたいと思います。

 2017 年11 月1 日より、乳製品の動物検疫が開始されます。食品表示が主な業務担当である方にとりましても、輸出入の増えていく社会背景において品質チェックの観点から重要な情報と考え、今月はこちらの話題についてお知らせしたいと思います。

要点をまとめると、以下のようになります。

  • これまで対象であった「生乳」に加え、「乳製品」が対象となる
  • 輸入、輸出ともに動物検疫所での検査が必要になる
  • 輸入の際には輸出国政府機関発行の「検査証明書」が必要になる
    (その際、「リスト国」と「リスト国以外の国」とで対応が異なる)

追加で対象となる乳製品は、以下のとおりです。(数字はHSコード。動物検疫所HPより引用。)

  • 0401(ミルク、クリーム等)
    *LL牛乳(乳等省令で定める「常温保存可能品」の認定を受けているもの)を除く。
  • 0402(ミルク、クリーム等)
    *無糖れん乳、無糖脱脂れん乳を除く。
  • 0403(バターミルク等)
    *発酵乳(ヨーグルト等)、乳酸菌飲料を除く。
  • 0404(ホエイ等)
  • 0405(バター等)
    *バターオイル、ギーを除く。
  • 0406(チーズ等)
    *プロセスチーズを除く。
  • 3502.20、3502.90(ミルクアルブミン、濃縮ホエイ等、生乳・乳製品を原料とするもの)
    *分画精製されたα-ラクトアルブミンを除く。
  • 2309.10、2309.90(生乳・乳製品を原料に含む飼料・ペットフード等)
    *「ドライペットフード」及び「偶蹄類動物以外の動物に与えるものであって、小売販売されるもの(注1)のうち、原料(注2)の重量に占める生乳・乳製品の割合が50%未満であり、かつ、常温保存可能なもの」を除く。
    注1)輸入後に加工等を行うことなく単に袋詰め等小分けするものを含む。
    注2)添加した水は原料として換算しない。

*上記のうち、缶詰、瓶詰、レトルト(いずれも、容器に充填後、加熱滅菌されているものに限る)を除く。

 背景としては、日本への家畜の伝染性疾病の侵入防止に万全を期すことと、日本の畜産物の輸出促進にあります。欧米への輸出に必要な検疫協議を進めるにあたり、国際基準や諸外国と同等の水準の検疫体制を構築しておくことが必要となるため、今回の改正に至ったとされています。

 検査にかかる具体的な手順は、以下のとおりです。

輸入するとき

※家畜伝染病予防法施行規則で指定された港・空港に輸入する必要があります。

動物検疫所へ輸入検査申請(輸出国政府機関が発行する検査証明書等の提出)

到着時の輸入検査(動物検疫所又は指定検査場所で検査)

▼ 合格

輸入検疫証明書の交付

通関

輸出するとき

※輸出検査申請に先立ち、仕向先国の受入条件を確認してください。

動物検疫所へ輸出検査申請(必要書類は、仕向先国の受入条件により異なる)

通関前の輸出検査(動物検疫所又は指定検査場所で検査)

▼ 合格

輸出検疫証明書の交付

通関

出典:動物検疫所「乳製品リーフレット(平成29年6月14日版)」

 なお、輸入の際には「リスト国(生乳・非加熱乳製品の対日輸出を認める国)」と「リスト国以外の国(生乳・非加熱乳製品の対日輸出を認めない国)」とで、家畜衛生条件が異なる点に注意が必要です。リスト国以外の国から乳製品を輸入する際には、口蹄疫ウィルス不活性化処理工程を経ることが条件となります。リスト国とリスト国以外の国については、動物検疫所のサイトに一覧で掲載されています。

 乳製品の輸出入を検討される方はもとより、食品の品質に関わる業務をされる方におかれましても、一度ご確認されるとよいと思います。

参照:動物検疫所「乳製品の検疫開始について」
http://www.maff.go.jp/aqs/topix/dairy_products.html
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