新しい食品表示基準への対応と実務上のポイント

By | 2015年5月1日
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新基準と旧基準の混在に注意


先月に引き続き、4月1日に始まった新しい食品表示基準についてです。多くの食品表示実務担当者にとって、新基準への対応にあたりポイントとなるのは「1つの食品の表示の中での食品表示基準と旧基準の両者に基づいた表示の混在」が認められない点(「食品表示基準について(P.35)」)に対する確認作業ではないかと思います。(ただし製造所固有記号の規則についてのみ、1年間は旧基準での表示の混在が許容されます)

これは、例えば栄養成分表示は新基準、アレルギーは旧基準とした場合、消費者は「アレルギーの一括表示欄は省略せず全て記載してある」と勘違いする可能性があるため、とされています(新基準ではアレルギーの一括表示の際は原材料として記載されているアレルゲンを省略できません)。そこでまず、商品を手にしてすぐに分かる変更点について再確認してみましょう。

新基準に基づく表示の例

名称   ○○○
原材料名 ○○○、○○○(一部に○○を含む)
添加物  ○○○、○○○(一部に○○・○○を含む
内容量  ○○○
賞味期限 ○○○
保存方法 ○○○
製造者  ○○○
栄養成分表示
(○○g あたり)
熱量    ○○kcal
たんぱく質 ○○g
脂質    ○○g
炭水化物  ○○g
食塩相当量 ○○g

表示方法の変更点について、外側からぱっと分かるのは大きく3点です。

・「添加物」の項目がある(もしくは原材料欄の中に「/」等で区分されている)
・栄養成分表示の中に「食塩相当量」の項目がある
・アレルギーを一括表示する場合、(「原材料の一部に〜」ではなく)「一部に〜」から始まっている

変更点がこれだけであれば楽なのですが、実際には「外側からだけでは、混在しているかどうかが分かりにくいもの」があります。
その代表的な例が、強調表示と言えますが、こちらも新基準に伴い変更があります。

・高い、低い、含む、含まないなど「栄養強調表示」の基準値の変更
・低減、強化など「相対表示」の 条件と追加(相対差)と変更(絶対差)
・糖類やナトリウム塩の「無添加」の表示について新しく条件を規定

例えば添加物やアレルギーについては新基準に基づく表示様式でありながら、強調表示だけは旧基準に基づいている場合も考えられます。これらの強調表示の整合性を外側から確認するには、表示値と基準値を比較する必要があるため少々手間がかかります。

栄養素等表示基準値そのものが変更されていることから多くの商品に影響があると考えられるため、規格書情報との整合性確認をしやすい環境づくりが重要になるでしょう。どの商品でどのような表示がされているのかの管理とともに、その表示方法が新旧どちらであるかも管理しておくことが、お客様からの問い合わせに素早く正確に応えることができる体制づくりに求められるのではと思います。

          

【参考】食品表示基準について(消費者庁)


セミナーのお知らせ


※ 以下はセミナーのご紹介です。

ラベルバンクでは、2015年4月1日に施行された新しい食品表示基準(以下:新基準)についての、基本的なポイントなどをまとめた講演もしております。

主な変更点は下記10点ですが、とりわけ「添加物」「アレルギー」「栄養成分」の3点の表示方法について、食品表示基準、同Q&A、同施行通知のなかから重要と思われる変更点をお伝えします。

食品表示担当者の実務フローで最も大きな影響があると思われる、「新基準にもとづく表示方法と旧基準にもとづく表示方法の混在の禁止」。そのポイントを踏まえたうえで、各表示方法の変更点から実際にどのような確認作業が必要となるのかをお伝えします。

主な変更点:
・加工食品と生鮮食品の区分の変更
・製造所固有記号の使用ルールの変更(※業務用食品を除く)
・アレルギー表示のルールの変更
・栄養成分表示の義務化(※業務用食品、一部小規模事業者等を除く)
・栄養強調表示のルールの変更
・栄養機能食品のルールの変更
・原材料名表示等のルールの変更
・添加物(として販売されるもの)の表示ルールの変更
・通知等に規定されている表示ルールの一部を基準に規定
・表示レイアウトの変更(添加物の表示区分)

また、食品表示実務担当者よりも、商品開発や事業計画の担当者に影響ある変更点として、製造所固有記号の運用の変更点、機能性表示食品制度についてもお伝えいたします。

過去のセミナーについては、こちらからもご確認ください。

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